たとえばお腹が空きすぎてイライラが増し、人に八つ当たりしてしまった・・・という経験はありませんか?私たち人間は、栄養やエネルギーが不足すると、体調だけでなく不安感、落ち込み、怒り、やる気の低下など精神面での影響も受けやすくなります。

 

食事を改善すると体の変化より気持ちの変化が早く表れることがよくあります。食事は、見かけでだけでなく性格や思考回路、行動などを大きく変える力があるのです。

 

今回は、ダイエットなどによる食事制限やバランスが偏った食事が、私たちの脳やメンタルにどれだけのダメージを与えるか?その影響と、食事・脳・メンタルの相関関係について解説していきます。

メンタルにも栄養が必要な理由

エネルギー不足になると、人はどうなるのか?

栄養の足りない状態=生命の危機、ともいえます。栄養が不足すると、私たちの体は本能的な防御反応として余計な消費をしないように守りの体制に入ります。このとき、無駄に熱を放出しないように体温を下げたり、臓器の活動を抑制するなどの省エネモードに入ります。

 

このような栄養不足状態のとき、メンタルは不安定になり後ろ向きな思考になる傾向があります。たとえば仕事や家事でも「やらなきゃいけないのはわかっているけれど、今はやる気が起きない」とか、集中力や体力の欠如で「何をやっても続かない」と感じたことはありませんか?そして、そんな自分を「意志が弱い」「怠けもの」と自己否定につなげがちです。

 

ここで視座をひとつ高くして、このような状態を招いたのは意志や性格の問題ではなく「私のエネルギーが不足しているから、体は本能的に防御反応を起こしているのかもしれない」という見方をしてみましょう。すると食と体、そしてメンタルのつながりが一層理解できるようになります。

誤った食事制限が不安やイライラを招く

「ダイエットしたい」という目的でスポーツクラブに通う方に多いのが、食事制限をしながら運動をがんばろうとするケースです。痩せるためにはカロリーを制限しなければならないと、がまんしながら食べる量を減らすと、かえってお腹が空いてイライラしたり、エネルギー不足で疲れを感じやすくなります。

 

最初は目的意識もあり、頑張ってスポーツクラブに通っても、だんだんと体とメンタルの疲れが溜まってきます。食事制限をすると、栄養もエネルギーも不足しているので疲労回復も遅く、通うのがだんだん辛くなっていくでしょう。その結果、「今日は忙しいし疲れているから、明日また行こう」と後回しにしたり、気がついたら月会費だけ引き落とされている幽霊会員になったり、続かないからという理由で退会してしまうというケースが後を絶たないのです。

 

これは一例ですが、何をするにも気持ちが落ち込んでやる気が出なかったり、なぜか毎日疲れていて体調もどんよりしているようでは、よい結果は期待できません。

 

食事をきちんと摂ることで、体力がアップし、気力も上がり疲れにくくなって、やる気が出てきます。それだけであらゆることによい循環が生まれてきます。

 

「面倒くさがり」な性格は、食事で改善できる

常日頃から「面倒くさい」が口癖になっていませんか?

 

きちんと食事を摂らず、栄養やエネルギーが不足してくると「エネルギーが足りないから、動かないで!」と体が訴えてきます。その証拠に疲労を感じたり、面倒くさいと感じたりします。これ以上動くとさらに状態が悪化しかねないので、それを防ぐため、体はSOSサインを出しているようなものです。

 

自分のことを「やる気のない怠けもの」とか「意志の弱いダメな人」と責めがちな人ほど、まずは食事を見直してみてください。それは性格の問題ではなく、体が防衛反応を起こしている可能性があります。だからこそ、まずはその体の状態を解消しない限り、気合いと根性で無理やり結果を出そうとしても続かないのです。よほど意志の強い人でない限り、挫折をしてしまうでしょう。逆を返すと、栄養不足の状態を解消すれば、体は素直に反応してくれます。

 

ちなみに、お米をしっかり食べるようになった方々は、たいてい1週間程度の短期間で次のように実感することが多いです。

 

・気持ちが前向きになった

・やる気が出てきた

・集中力が増した

・落ち込みやすい性格が改善されてきたい

・今まで「面倒くさい」と思っていたことに楽しくチャレンジできるようになった

 

たとえ何かのトラブルに巻き込まれたり、アクシデントが怒ったり、ミスをしてしまった時でも、しっかり食べている人と食べていない人ではメンタルダメージの受け方が変わります。栄養やエネルギーが足りていない状態だと、不安定で不安感や落ち込みが大きくなりやすいでしょう。ところが、しっかり食べていると落ち込みや不安感が不思議と少なくなり、「大丈夫」「がんばろう」と、困難を乗り越えるパワーと体力がわいてくるのです。

 

 

 

心の状態は、脳がカギを握っている

脳の栄養、足りてますか?

 

「脳の栄養」について考えたことがあるでしょうか。脳の栄養状態は、メンタルにとても大きく影響しています。実は、カロリー不足の状態が最も影響するのが、脳です。集中力が続かない、イライラする、情緒不安定になりやすい・・・このような症状は、まさしく脳の栄養状態に問題がある可能性が高いのです。

 

脳の重量は、体重の約2パーセントですが、エネルギー消費量は基礎代謝の約2割を占めています。脳はそれだけエネルギーをたくさん必要とする臓器です。筋肉細胞では、ブドウ糖の一部を燃焼し、一部は乳酸になります。対し、脳は非常に多くのエネルギーを必要とするので乳酸は生成せず完全に燃焼します。

脳は多くのエネルギーを欲している

脳がエネルギー源として使えるのは、おもにブドウ糖です。エネルギーが不足したとき、脳はダメージを受けやすく常にブドウ糖を必要としています。体に余計な負担をかけずにエネルギー源を摂取することが、長期的な健康につながるといえます。

 

このような体内メカニズムを知らずに、なんとなく良さそうだからという理由でカロリー制限や糖質制限を始め、一時的な体重や血糖値の変動だけを重要視している方も多いでしょう。たとえ糖を制限しても、脳は他の栄養素からエネルギーを確保できることもわかっていますが、体内の代謝経路が変わって臓器に負担がかかり、かえってリスクとなる場合もあります。エネルギーの摂り方は、脳そしてメンタルの状態に大きく影響しているのです。

 

 

 

強くて穏やかな人になりたいなら、ちゃんと食べよう

食べること=脳と心を鍛えるトレーニング

 

最初にストレスを認識するのは、脳です。いわゆる「精神的ストレス」も「身体的ストレス」も、脳から神経を通じて視床下部に情報が伝わります。

 

視床下部は、自律神経やホルモン、体温などの調節機能を担っています。さらには、本能的な行動といわれる摂食行動・飲水行動・情動行動(怒り、不安など)・睡眠・性行動などのコントロールにもかかわっています。

 

ストレスの影響を受けやすい場所でもあるので、ストレスが強すぎると、視床下部のコントロール機能が乱れ自律神経やホルモンバランスが乱れます。さらには、本能行動にも影響するので、不眠になったり、過食や拒食などの食行動が乱れたり、ネガティブな感情が強くなったりするのです。

 

視床下部は、食事で鍛えることが可能です。食事をすると自律神経が刺激を受けます。とくに、咀嚼(よく噛むこと)によって刺激を受けています。もしストレスに強くなりたいのなら、1日の中で定期的に「よく噛む食事」をすると、自律神経やホルモンのバランスが整います。だからこそ、ごはんをしっかり噛んで1日3回食べていると、メンタルも体もストレスに強くなり、自律神経やホルモンバランスも整いやすくなるのです。

 

ストレス強化のために、誰でも一番取り組みやすいのが食です。きちんと食べて、脳に栄養が満たされればストレスに強い状態が保てます。食べることそのものがストレスになっているのは逆効果!食事をストレスにするのはやめましょう。たとえどんなにストレスを感じていても「自分は、ちゃんと食べているから大丈夫」という自信や安心感の土台となるのが、食事なのです。

 

メンタルバランスを司るホルモン

 

しっかり食べるとメンタルも安定し、ストレスに強くなり幸せを感じやすくなるメカニズムについて、脳内ホルモンともいわれる神経伝達物質から補足していきます。

 

・ドーパミン

・ノルアドレナリン

・セロトニン

 

これらは3大神経伝達物質と呼ばれ、感情や精神面、記憶や運動機能、睡眠など体の重要な機能に深く影響を与えています。

 

ドーパミンは快感や意欲に働きかけます。ノルアドレナリンは興奮や不安、恐怖に関わります。このふたつの作用の暴走を抑制し、メンタルバランスを整えるのがセロトニンです。私たち人間の精神面に大きな影響を与え、心身の安定にかかってくるため「幸せホルモン」

とも呼ばれています。

 

セロトニンが不足すると、うつ病や不眠症の精神疾患のリスクになります。また衝動を抑えることが難しくなり、食べすぎたり肥満にもなりやすくなります。セロトニンを増やすには、リズム運動をするのが効果的といわれています。たとえば、歩くのはとても有効です。また、食べるときの咀嚼もリズム運動のひとつとして効果が大きいとされています。

 

「幸せホルモン」を増やす栄養素は?

 

セロトニンの原料はトリプトファンというアミノ酸です。これは体内で作れないので食品から摂取する必要があります。トリプトファンは、たんぱく質を含む食品(肉、魚、乳製品)に含まれることが知られていますが、実は、お米にも多く含まれています。

 

またビタミンB6や鉄分も、セロトニン生成に必要な栄養素です。そして、エネルギー源として炭水化物(糖)をとれば、トリプトファンを脳内に運べます。食品としては、お米、しかもビタミンB6や鉄分を含む雑穀ごはんを食べると、セロトニンを増やす効果が期待できます。

 

食事は、食べて体に栄養を入れることという意識は多くの人が持っています。ですが、脳のエネルギーも食事から得られるのだという認識は忘れられがちです。脳のエネルギーが不足したら、仕事や勉強がはかどらず、運動機能も働きにくくなります。同時にメンタルをコントロールするのも脳です。メンタルを安定させ、明るい気持ちで毎日を過ごすには、しっかり食べることがとても重要なのです。

 

まとめ

 

食事は、私たちの精神面に深く関係しています。食べものや食べ方ひとつで、人生そのものまで変えてしまうといっても過言ではないでしょう。今日から意識を変えていくと、体の外側だけでなく、内側から細胞レベルで変化を感じることができるはずです。

 

「君がどんなものを食べているか言ってみてください。君が、どんな人か当ててみせましょう」と言ったのは、フランスの食通ブリア・サラヴァンですが、食の好みと性格は、先にも述べた通り栄養学的に一つひとつ説明が可能です。

 

食べたものが、体とメンタルをつくっています。とくに、精神的に強くなりたい・集中力をアップさせたい・面倒くさがりな性格を改善したいという方には、ぜひともお米を主食にすることをおすすめします。

 

 

食べることに関するさまざまな思い込みを手離すと、何歳からでも楽しく元気に人生を切り開くことができる!
健康という財産を築くための「強い武器」となる、食事と体の知識を無料で学べます。

今すぐメール講座に
登録する

関連記事

50代からは「体重にこだわらない」が成功のカギ!?メタボや更年期の不調を乗り越えながら、大人世代が無理なくお腹やせダイエットする秘訣

50代の方々から「運動してもやせにくくなった」「これまでやってきたダイエットの効果が感じられなくなった」という声を耳にします。このような体調

「腸」には体重から体型、性格や人生まで変える力がある!病気のリスクを回避し、腸内環境を整えてスッキリつやつや・元気になる秘訣

健康や美容、ダイエットのために「何を食べるか」を気にする人は多いでしょう。しかし、意外と見落とされがちなのが「食べたものがきちんと消化され、

冷え性・低体温で困っている人へ!「辛い冷え性」や「体の芯が冷たい」原因を知り、食べて体をぽかぽか温めるコツ

最近、年齢や性別問わず冷え性の人や低体温の人が増えています。「冷え性なのは、昔からの体質だから仕方ない・・・」と諦めていませんか? 実