これまで様々なメディアを通して、食べ方についてお伝えしてきました。
柏原ゆきよ式・お腹からやせる食べ方を実践していくと、よく噛んで食べることが習慣化され、じょじょに体の変化も感じていくでしょう。

お腹からやせる食べ方を実践すると、ごはんを食べる量を増やしたのに体重が増えない、肌の調子が改善された等の報告もありますが、実は目に見えない部分の変化、つまり食べものや食べ方ひとつで人生そのものまで変えてしまうことが可能です。

ではなぜ「あなたの人生が変わる」とまでいえるのでしょうか?
ここでは、食べものや食べ方が私たちの体だけでなく、メンタルに与える影響についてお話します。

 

たった10日間で、人は変われます

食の好みでわかる性格的傾向

「食の好みは、人柄や性格と密接な関係がある」と感じた経験はないでしょうか?

例をあげると、味が濃いものや急激に血糖値を上昇させるような食品を好む人は太りやすくなるだけでなく、メンタルも不安定になりがちな傾向があります。ファストフードやコンビニ食を頻繁に食べる生活を送っている人は、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの不足を招いているだけでなく、添加物や化学調味料の影響で代謝が鈍くなるため、顔色が悪かったり、疲れやすくなります。

また、早食いでよく噛まない人は、胃腸の働きが悪く下腹部がぽっこりしています。甘いものが大好きな人は、気持ちが沈んだりイライラしやすい傾向にあります。

もちろん体質は十人十色ですが、これまで5万人以上の食事カウンセリングをする中で食習慣について聞いていると、食べ物や食べ方の選び方で、体型や仕事のパフォーマンス、ひいては性格や思考までもが変わってくると実感しています。

私たちは常に生まれ変わっている

食事改善に取り組むと、実は体の変化より、メンタルの変化のほうがが早く現れることがあります。食事には体型だけでなく、性格や思考、さらには行動なども大きく変える力があります。食べ方や食事内容を工夫すると、ダイエットが成功するばかりか人生そのものが変わっていくため、食のパワーは計り知れません。

人間の細胞が生まれ変わる周期はそれぞれ、口の中が約2日、白血球が約5日、胃・腸が約5日、心臓が約22日、肌が約28日、肝臓が約60日、筋肉が約60日、骨が約90日です。

このように、肌も臓器も神経伝達物質も細胞から出来ています。よって物質的観点から見れば、私たちは「変わりたい!」と強く意識しなくても、細胞が入れ替わるたびに全く別人に変わっているといってもいいでしょう。

「お米を食べている人は穏やかな性格になる」とか「甘いものが好きな人はイライラしがち」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。これは、食べものが細胞を作っているからです。食の好みと性格の関係は、栄養学的にも説明が可能です。

食事を変えて、気持ちの変化を感じるには10日間あれば十分です。では、具体的に何をどう食べると、強くてしなやかなメンタルを作ることができるのでしょうか?

 

 

食べること=メンタルマネジメント

強いメンタルづくりに、お米をおすすめする理由

お米を食べると情緒が安定し、ハードな状況でも踏ん張りがきくようになります。

お米を食べるとセロトニンという精神的安定を促す神経伝達物質が分泌されます。さらにお米をしっかり噛んで食べると、血糖値の上昇はゆるやかになります。その後ゆるやかに下がるので、体温の変化もゆっくりとした動きになります。その結果、安定した気持ちと集中力、精神力が持続してくれます。

毎日忙しく、体力も気力も使っているという人ほど、ぜひお米を主食にしてみてください。さらにビタミンやミネラルが豊富な雑穀を混ぜていただくと、効果がアップします。

ただし、お米がいいといっても食べ方に気をつけてください。たとえば、つゆだくの丼ぶりを噛まずに流し込んで食べるような早食いをしていると、きちんと消化吸収できず、かえって排出力も代謝力も落ちてしまいます。早食いすると血糖値は急上昇&急降下し、体脂肪も増えます。このような面からも、今日から早食いは控えましょう。

血糖値が急上昇すると眠気に襲われます。毎日毎日、午後からの仕事中に眠くなるという人は、ランチのごはんをゆっくり噛んで食べてみてください。

お肉は食べてもいいの?

適度にお肉を食べることもおすすめします。お肉を食べず、あまりにもストイックに菜食を貫く生活を続けているとかえって新陳代謝が悪くなります。肉体的にも精神的にも省エネモードになり、脆くなりやすいのです。

人間の元気の源となるドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が作用するには、動物性たんぱく質が効果的です。ストイックなベジタリアン生活を続けていると、たんぱく質不足で肌の血行が悪く乾燥しがちで、髪もうるおいがなくなる傾向あります。見た目の美しさを若々しく整えたい時こそ、お肉は効果的です。

基本は、やっぱりこの組み合わせ

主食のお米と味噌汁を基本に、お肉や魚、卵や豆腐といったたんぱく質を食べることで、細胞はより代謝していきます。代謝が落ちれば体は古い細胞のままです。元気でイキイキとした人生のためにも、良質なたんぱく質は欠かせない食べ物なのです。

そして、たんぱく質を効率的に使うには、炭水化物であるお米も欠かせません。体力、気力ともに元気を生み出すご飯の基本となるのは、お米(雑穀米)と野菜たっぷりの味噌汁、そして良質なたんぱく質(おかず)です。これが基本の食事となります。

 

「甘いもの依存症」から抜け出すには?

甘いもの好きはメンタルが弱い?

栄養学的にも、これまで5万人以上の食事カウンセリングをした経験からも、「お米=安定したメンタルを作る」ことについての確信を持っています。

落ち着きがなく集中力が続かない子どもは、普段あまりお米を食べておらず、砂糖が多い飲みものやお菓子を日常的に食べていることがわかったという実験があります。甘いもの、つまり砂糖は急激に血糖値を上昇&降下させるため、低血糖状態を作り出します。これが「あー、イラッとする!」の原因です。

 

甘いものと血糖値の関係性

血糖値が下がったとき、つまり低血糖時が一番、大人・子ども問わずキレやすくなるタイミングです。血糖値が不安定だと、食後3~4時間のタイミングで低血糖状態になり、イライラや寒気を感じたりします。(甘いものを食べたときは、1~2時間後に感じることがあります)

これは、血糖値が急激に下がったときに、体が生命の危機を感じてアドレナリン(血糖値を上げるホルモン)を出すからです。アドレナリンは興奮系のホルモンで、気分を高揚させるホルモンです。アドレナリンが出すぎると、集中力が切れたり無気力感を覚えやすくなります。

「イライラした時に甘いものが食べたくなる!」という人は、甘いものを食べることで血糖値が急上昇&急降下して、さらにイライラするという悪循環に陥っている可能性があります。このように気分のムラがありすぎると、毎日の生活や大切な選択がその時の気分次第になってしまいがちです。

それでも、どうしても甘いものが食べたい!という人は、普段からしっかりとお米を食べてみてください。お米を食べるとゆるやかに血糖値が上がり、ゆるやかに下がります。普段しっかりお米を食べている人は、多少甘いものを摂っても血糖値は急上昇しませんし、お米をしっかりと食べていると、不思議と甘いものを欲する回数が減ってくるはずです。

また、「インスリンが出る=体脂肪を作り出す」ことなので、甘いものを食べて急激にたくさんのインスリンが出ると、体脂肪が合成される量が増えます。

 

ストレス太りを防ぐ、じょうずな糖の摂り方

このように、糖分の摂りすぎはメンタルの不安定を覚えるだけでなく、脂肪が付きやすくなるという難点があります。

体や脳のメインのエネルギー源は糖です。糖の元となる炭水化物を控えると、脳は糖質不足を感じ、甘いものが欲しくなります。よって、「太りやすいから」とお米を食べなかったり減らしたりしていると、かえって甘いもの好きになるように感じます。お米を制限した結果、糖が不足してしまうからです。

以前、食事サポートをしていたあるトップアスリートは、持久力や集中力がふとした時に切れるのが悩みでした。「甘いものが好き」というので食生活を聞いてみると、減量のために炭水化物を制限していたことが解りました。そこでお米をしっかり食べるようにアドバイスしたところ、甘いものが全く欲しくなくなり、持久力も集中力も飛躍的にアップしたのです。その結果、ストレスなく減量も成功し目標としていたタイトルを手にしました。

これはプロアスリートの世界だけでなく、私たちの日常にも同じことがいえます。仕事や家事・育児などでストレスを抱えていると、どうしても甘いものが食べたいという人が増えていますが、疲れが取れない、やせたいという人は、しっかりお米を食べる生活に切り替えてみてください。一石二鳥で体とメンタルの悩みが解決できいいことづくめです。

まとめ

このように、食べものや食べ方は私たちの体だけでなく、メンタルの状態にも大きく影響を与えています。食べること=メンタルマネジメントだと捉えてみると、食との向き合い方も変わってくるのではないでしょうか。

どんな方でも体は資本ですが、特に社会的責任も大きく、アグレッシブな精神力を保つ経営者やビジネスマンなどは、食の知識をビジネススキルの一つと捉えている人もいるぐらいです。忙しい人ほど効率よく仕事やタスクをこなすために、きちんと食事を摂り規則正しい生活をしています。

そして、「お米中心の食事に変えたら疲れにくくなった」という声をいただくことも多いのには、先に述べたような理由があるからです。仕事もプライベートも、万全の状態で楽しめると人生のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が向上します。日本人である私たちの体調やメンタルの安定には、やはりお米は欠かすことのできない食材なのです。

 

 

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